プレイ人数:2〜4人 プレイ時間:30分〜45分
対象年齢:9歳以上
世の中には病原体が満ち溢れています。病気になると生活の質(Quality of Life)が下がり、QOLトークンが没収されます。でも大丈夫!あなたには免疫という強い味方がいます。病原体カードを受け取っても、免疫カードとペアにすることで健康な生活を続けられるのです。また、感染リスクはありますが、 楽しい場所にお出掛けすることで生活の質が上がり、QOLトークンを得ることができます。さて誰が一番充実した人生を送ることができるでしょうか?
※現実の世界で「人に病気を移すことによって自分が治る」ということは有り得ませんが、ここではゲームと割り切って楽しく遊んで下さい。
通常モードでターン開始時に健康な状態*1で下記のいずれか1つの条件を満たしていればあなたの勝利です!
(1)手元のQOLトークンが15枚以上
(2)病原体カードと獲得免疫カードかワクチンカードのペアが5枚以上
*1健康な状態とはプレイヤーの手元にに並べた病原体カードがすべて獲得免疫、またはワクチンカードとペアになっている状態です。
ルール解説:獲得免疫カードかワクチンカードとペアになった病原体カードは病気を治癒していることを示しています。
※勝利判定はビギナーズversionではターン終了時ですが、ノーマルversionでの勝利の確定は開始時になります(“勝利条件”セクションで詳しく説明)。
勝負が付かず山札が無くなった場合は、その時点で手元のQOLトークンが一番多いプレイヤーの勝利となります。もし同点であれば、病原体カードと獲得免疫カードかワクチンカードのペアの数が多いプレイヤーの勝ちです。
(1)適当な方法(ジャンケン、年齢、等)で一番最初にプレイする人を決めます。プレイの順番は時計周りに進みます。
(2)カードの裏面が赤色(病原体カード)、黄色(獲得免疫カード)、青/緑色(自然免疫カード、ワクチンカード、ステロイドカード、殺菌カード)、ピンク色(お出かけカード)の4種類に分けます。ピンク色のお出かけカードは一種類ずつ(スーパーマーケット、レストラン、パーティー)の3枚のみを使用します。お出かけカードはステップ1の(5)で使用しますので横に置いておきましょう。残りの3枚のお出かけカードは予備なので箱にしまいます。
(3)裏面が青/緑色のカードをテーブルに内容が見えるようにバラバラに置きます。最後にターンが来るプレイヤー(最初にプレイする人の右隣)から反時計回りに、このバラバラに置かれたカードの中から好きなカードを一枚取り、自分の手札にします。グルグルと順番にカードをとっていき、各プレイヤーが3枚ずつカードを取ったら終了です。余った青/緑色カードは箱に戻し、ゲームでは使用しません。
(4)獲得免疫カードをよく切って山札を作り、中央に置きます。この山札を「獲得免疫山札」(裏面が黄色)と呼びます。
(5)病原体カードをよく切って山札を作り、中央に置きます。この山札を「病原体山札」(裏面が赤色)と呼びます。
(6)QOLトークンの山を作り、山札の横に置きます。
(7)各プレイヤーはQOLトークン3枚を山から取り、通常/入院カードを1枚もらって、通常/入院カードの通常モードを表にして各自の手元に置きます。
いよいよゲームスタートです!
このゲームにはプレイモードが2つ存在します:通常モードと入院モード。プレイヤー全員、通常モードでゲームが始まります。
プレイヤーは自分のターンの時に下記のステップ1〜4を一式として行います。ステップを終えると、次のプレイヤーが同様にステップ1〜4を行い、順番に各プレイヤーに続いていきます。ゲームは時計回りに進行し、勝敗が決まるまで続けます
ステップ1(感染ステップ)
(1)QOLトークン1枚を山から取ります。
(2)獲得免疫山札(裏面が黄色)から一枚カードを引き、手札に取ります。
(3)病原体山札(裏面が赤色)から一枚カードを引き、病原体のイラストを表にして場(病原体山札の横)に置きます。
あなたの手元に病原体カードがあれば(最初のターンでは何もありません)、場に置かれた病原体カードと交換することが出来ます。交換したい時は場に置かれた病原体カードを手元に移し、手元の交換したい病原体カードを病原体山札の横(場)に動かしてください。しかし、ワクチンや獲得免疫カードとペアになっている病原体カードや手元で2枚以上重なっている病原体カードとは交換できません
(4)場に置かれた病原体カードを感染させたい相手(他の人)を一人選びます。選べる相手は入院していないプレイヤーだけ。全員入院モードに入っているなら、次の(5、6)はスキップして、場に置かれた病原体カードは自分の手元に移します。
(5)上記(4)で選んだ相手に3枚のお出かけカード(裏面がピンク色)を渡します。または、あなたがQOLトークン1枚を山に捨てることによって、相手に渡す3枚のお出かけカードをあなたの好きな2枚のカードに減らすことができます。この場合、相手はその2枚の中から1枚を選ぶので、お出かけ場所の選択肢が減ります。※QOLトークンを2枚捨ててお出かけカードを1枚に減らすことはできません。
(6)相手は3枚(または、あなたがQOLトークンを1枚捨てていれば2枚)のお出かけカードの中から1枚好きなカードを選び(お出かけしたい場所を選ぶ)、伏せて前に置きます。
あなたは言葉でどの場所に相手がお出かけしたかを当てます。
上手く当てた場合、場に置かれている病原体カードは相手の手元に行き、お出かけカードに書いてある数だけのQOLトークンを山から(相手ではなく)あなたが得ることができます。
ハズれた場合、この病原体カードはあなたの手元に行き、お出かけカードに書いてある数だけのQOLトークンを山から(あなたではなく)相手が得ることができます。
場から移ってきた病原体カードと同じ種類の病原体カードがすでに手元にある場合、同じカード同士何枚でも重ねて、一つの病原体として扱います。すでにその病気を治している場合も同じです(病原体カードが獲得免疫カードかワクチンカードとペアになっている状態-ステップ2で説明)。
ルール解説:病原体は私達の周りに沢山存在しています。生活の中で楽しい場所にお出かけをすれば生活の質(QOL)が上がります。しかし、それと同時に病原体に感染するリスクが高まります。Go Toか、それともStay Homeか、そのバランスをどう取るかが難しくなります。このゲームでは病原体を他人に移すことで自分の病気を消すことができますが、現実の世界では有り得ないことです。ここではゲームと割り切って楽しく遊んで下さい。
ステップ2(治癒ステップ)
このステップであなたは免疫カードで病気を治したり、獲得免疫カードを相手から奪ったりすることができます。獲得免疫カードかワクチンカードとペア*2になっていない病原体カードがある場合、まだプレイヤーがその病気を発症していることを表します。
*2病原体カードを自然免疫カードまたは獲得免疫カードと「ペアにする」ということは、その病原体カードに書かれている自然免疫細胞または獲得免疫細胞のカードと合わせることをいいます。例えば、写真のインフルエンザウィルスには「対応できる自然免疫細胞としてNK細胞」または「対応できる獲得免疫細胞としてIgG B細胞、またはTh1ヘルパーT細胞」を合わせることでペアが成立します。免疫細胞の名前に慣れていない方用に記号でもわかるようになっています(ハートマーク、等)。
あなたは以下の4つの方法で手元にある病原体カードに対処していきます。あなたは自分のターンの時に何回でもこの4つの行動を行うことができます。使えるカードがあっても、使うか使わないかはあなた次第です。
あなたが行える4つの行動
(1)獲得免疫カードかワクチンカードを使う
病原体カードに記されている対応する獲得免疫カード、もしくはワクチンカードを病原体カードとペアにします。ペアにした獲得免疫カードやワクチンカードは病原体カードの下方に置きます。
※一度病原体カードとペアにした獲得免疫カードは以後そのペアから外すことはできません。同じ獲得免疫カードを2枚以上手札に持っていたり、後から引いたりした場合には、そのカードを他の病原体カードとペアにすることはできます。
(2)自然免疫カードを使う
病原体カードに該当する自然免疫カードとペアにすることができます。しかし、同じ病原体カードが2枚以上重なっている病原体カードに対しては使えません。ペアにした自然免疫カードは病原体カードの下方に置きます。これだけでは病気は治せませんが、毒性を消すことは出来ます(ステップ3を参照)。
(3)殺菌カードを使う
手札の殺菌カードを出すことによって、一緒に一枚の病原体カードを捨てることができます(エボラには使えません)。1度使った殺菌カードと捨てた病原体カードはゲームの箱に戻してください。
(4)ステロイドカードを使う
手札のステロイドカードを出すことによって、好きな相手を選び、その相手の手札から獲得免疫カード(裏面が黄色)を1枚ランダムで奪うことができます。1度使ったステロイドカードはゲームの箱に戻してください。
ルール解説:病原体カードに対応する獲得免疫と自然免疫カードがあるのは病原体に弱点となる免疫細胞が存在するからです。
獲得免疫細胞で病気を治した場合は免疫記憶が備わります(なので一度ペアにした獲得免疫カードと病原体カードをペアから外すことが出来ません)。免疫記憶が備わるとその病原体による病気の発症を防ぎます(なので獲得免疫カードまたはワクチンカードとペアにした病原体カードは、以後、同じ病原体カードを引いても病気にならないのです)。
このゲームでは自然免疫細胞で病気は治せませんが、病気発症の毒性が一時的に消えます(ステップ3を参照)。また、病原体の数が多すぎると自然免疫細胞では手に負えなくなります(なので同じ病原体カードが2枚以上重なっていると、自然免疫カードが使えません)。
殺菌で病原体を退治することはできますが、免疫記憶は付かないので、その病原体から以後免疫機能で守られることはありません。(なので殺菌カードと一緒に病原体カードを捨てた後、また同じ病原体カードが手元に来てしまったら、別に対処をしなくてはなりません)。
ステロイドは免疫機能を弱める為の薬です。(なので、このゲームではそれを相手に使うことによって、相手の獲得免疫カードを奪うという仕組みにしました)。
ステップ3(毒性ステップ)
自然免疫カード、獲得免疫カード、もしくはワクチンカードとペアになっていない全ての病原体の毒性*3を合計し、その数だけあなたのQOLトークンが山に没収されます。手元のQOLトークンが足りない場合は手元にある通常/入院カードを入院モードに裏返します。次のターンは入院モードでプレイすることになります(入院モードを参照)。
*3毒性はカード左上のドクロマークの横にある数字です。
ルール解説:病原体の種類により病気が発症した時の重症度が異なります。このゲームではその重症度を毒性で数値化しています。
ステップ4(ターン終了)
病原体カードとペアになっている自然免疫カードだけを手札に戻します。手札に戻した自然免疫カードは対応するどの病原体カードにでも次のターンで使えます。
ルール解説:自然免疫細胞で病原体と戦った場合は免疫記憶が備わらないので、この時点で自然免疫カードは病原体カードのペアから外します。
勝利条件(下記を参照)を満たしているかを確認してからあなたのターンは終了になります。次のプレイヤーにターンが移り、通常モードのステップ1〜4、または入院モードを繰り返します。
勝利条件
ターン終了時にあなたの手元にある病原体カードがすべて獲得免疫カード、またはワクチンカードとペアになっていることが最初の条件となります。そして、下記のいずれか1つの条件を満たしていれば勝利の一歩手前です!
(1)手元のQOLトークンが15枚以上ある場合
(2)病原体カードと獲得免疫カード/ワクチンカードのペアが5枚以上ある場合
あなたの勝利が確定するには、この条件を次のターンまで維持することが必要です!次のターンが来た時点でこの条件を保持できていたら勝利が決定します。なので、他のプレイヤーは病原体を移して、その状態が維持できないように妨害しましょう!
その他、もしいずれかの山札が切れた場合はそこでゲーム終了となります。その時点で手元のQOLトークンが一番多いプレイヤーの勝利が決まります。同点であれば、病原体カードと獲得免疫カードかワクチンカードのペアの数が多いプレイヤーの勝ちです。
通常/入院カードが入院モードになっている場合、その1ターンだけ通常プレーはできません。獲得免疫カードの山札から2枚カードを手札に加えるだけであなたのそのターンは終了となります。手元にある通常/入院カードを通常モードに裏返し、次のターンから通常モードに戻ります。
ルール解説:入院して治療を受けることにより病気の症状が緩和されます(なので病気になっていてもQOLトークンは没収されません)。新しい感染も防ぎ(なので新しい病原体カードを引かなくてすみます)、免疫機能も向上します(なので獲得免疫カードを2枚もらうことができます)。
備考:ゲーム戦略のアドバイス
(1)裏面が青/緑のカード選びは慎重に行いましょう
裏面が青/緑色のカードはそれぞれにメリットとデメリットが存在します。例えば、ワクチンカードは病原体カードとペアにして免疫記憶を得ることができますが、ペアにできる病原体カードが特定されています。一方、自然免疫カードは複数種類の病原体に対応できますが、毒性を消すだけで、免疫記憶を得ることができません。カードのメリットとデメリットを良く考えて、自分の戦略に合うカードを選びましょう。
(2)病原体カード交換は有効に使いましょう
山札から引いて場に置かれた病原体カードと自分の手元にある病原体カードの交換を上手に使いましょう。例えば、場に置かれた病原体カードの毒性が弱く、自分の手元にペアになっていない毒性の強い病原体カードを持っていれば、交換することを考えましょう。他には、場に置かれた病原体カードが既に手元でペアになっていたら、まだ手元でペアになっていない病原体カードと交換することを考えましょう。病原体カードは同じ種類同士を上に何枚でも重ねることができることを覚えておきましょう。
(3)相手の心理を上手に読みとりましょう
お出かけは場所ごとに異なる数のQOLトークンがもらえます。相手は“GoTo”(QOLトークンの獲得)と“Stay Home”(病原体に感染する可能性の低い場所)のどちらを優先するのでしょうか?それを考慮して、相手のお出かけ場所を上手に当ててみましょう。もちろん、裏をかかれる場合もありますので、ここは相手の心理を読むか自分が読まれるかの勝負です。
(4)お出かけ場所を2つに絞る手段を有効に使いましょう
QOLトークンを1枚捨てると、お出かけ場所を3つから2つに減らすことができるので、相手のお出かけ場所が当てやすくなります。どうしても相手に病原体カードを感染させたい時は当たる確率を上げるためにこの方法を有効に使いましょう。
(5)相手の勝利を妨害しましょう
勝利の確定はターン開始時に行われます。従って、勝利条件を満たしたプレイヤーがいる時は、そのプレイヤーの順番が回ってくるまでにお出かけなどをして新たな病原体の感染を試みて、勝利を妨害してみましょう。